「D2C」とは何の略?個人でも簡単に理解できるその3つの特徴について

最近EC業界でよく耳にする「D2C」とは実際どのような販売形態なのでしょうか。

「D2C」モデル発祥の地アメリカではここ数年で、いくつもの「D2C」ブランドが出現し、そのどれもが10億ドル以上を年間売り上げるビッグ企業となっています。

近年日本でも「D2C」ビジネスを始める企業が急増していて、今最も注目されているビジネスモデルの1つなんですね!

また今後は、「BASE」や「shopyfy」などを使い個人でもこの「D2C」モデルを取り入れて顧客を獲得できる時代にもなります。

これからの時代この「D2C」ビジネスモデルが世界的に大流行し、遅くない内にこの日本でもこの「D2Cビジネスモデル」が主流になる時代がやってきます。

そうなっても困らない為に是非あなたもここで「D2C」について知見を深めておきましょう!

本記事で分かるポイント

・「D2C」とは何の略で、どのような販売形態を指すのか
・「D2C」と「BtoC」を代表とする今までの販売形態との違い
・「D2C」の最新のマーケティング方法

それでは早速解説していきます♪

この記事を書いているのは
  • shu、32歳
  • アパレル会社所属(EC、webマーケティング部門所属)
  • 個人所持サイト「3つ」
目次

「D2C」とは何の略?

子供たち

「D2C」とはまず、「Direct to Consumer」の頭文字をとったものです。

というのも、自ら企画、生産した商品を広告代理店や委託業者、小売店を挟まず、消費者とダイレクトに取引する販売方法を指すんですね。

現在アパレルブランドや美容化粧品ブランドの多くが採用している形態で、ここ数年でメディアなどでも多く取り上げられるようにもなりました。

顧客と密接になるというのがこの「D2C」の最大の特徴なのですが、「ソーシャルメディア」や「ECサイト」、「直営店舗」を通して消費者とコミュニケーションをとり、そこで生産した商品を販売します。

shu

顧客と密接なブランドを「D2C」ブランドと呼んだりしますね!

さてこれまでには、企業から対個人へ向けた取引形態で「BtoC」モデルというものがありましたよね?

その「BtoC」モデルが店舗販売や卸販売、もしくは自社ECサイトなどの複数のチャンネルを駆使して顧客と取引を行うのに対して、この「D2C」モデルはインターネット通販のみを主要チャンネルとし、それに絞った取引形態となります。

BtoC(従来)
D2C
  • 企業から個人へ「店舗販売」や「インターネット販売」等、あらゆる販売チャンネルを駆使した販売形態。
  • 企業から個人への販売チャンネルを「インターネット販売」のみに焦点を絞った販売形態。

昨今新型コロナウィルスの影響もあり、店舗販売での売り上げが悪くなっています。

そこで店舗販売を取りやめてインターネット販売(EC)のみに切り替える企業も増えたことからこの「D2C」ビジネスモデルは近年ますます注目されるようになったんですね。

D2Cの背景とは?

「D2C」が現在注目されるようになった背景には何があるのでしょうか?

それは近年インターネット通販が急速に拡大してきたことが勿論関係しておりますが、先述したように「新型コロナウィルス」など世界全体の変化が要因として挙げられるんですね。

世界全体がこの「新型コロナウィルス」に見舞われた2020年。

人と会う事は制限され、それまで店舗で実績を積んでいた企業はお客様に「商品」をそもそも提供できなかったため、大ダメージを負いましたね。

正直、こればかりはどうすることもできませんでしたね。

しかしそんな中でもすでに今回の「D2C」ビジネスモデルを採用していた企業は大きなダメージを受けるばかりか、むしろ飛躍した年でもありました。

そのように「人と合わなくても顧客へアプローチできる」という点がこの「D2Cビジネスモデル」の持つ最大のストロングポイントなんです。

インターネットのインフラ整備が進みブランド側は不自由なく商品を売れるようになった

また、この「D2C」が近年大きく推進されたのにはインターネット上のインフラ整備が進んだことも大きな要因の一つですね。

インターネットのインフラ整備が進んだことによって、例えば「BASE」や「shopyfy」を使えば誰しもが自分のショップをインターネット上に持つことが出来、個々にブランドが直接消費者にアプローチしやすくなったんですね。

というのも、今まではブランド力や資金力が無いメーカーというのは委託業者(例えばZOZO、アマゾン、楽天)にお願いして、自社商品の販売をしてもらっていました。

例えば「楽天ZEALMARKET店」とか、「Yahooアシックス店」とかですね。

そのショップの屋号をお借りして販売する、いわゆる「委託販売」というやつです。

これが今までは主流だったんです。

その「委託販売」では、自社商品が売れたとしても委託料金を業者から徴収されておりましたよね?

また「委託販売」に頼らず自ら「店舗販売」を行う場合でも、「丸井」や、「伊勢丹」など百貨店で販売しようにも多くのテナント料や人件費など掛かっておりました。

まぁ要するにメーカーとしては「自社商品」を売りたいのにそれが思うようにできないといった不自由を余儀なくされていたんですね。

勿論、「委託販売」にも沢山のメリットはあるんです!

例えば「ZOZOTOWN」で販売すれば沢山の方に自社商品を見て貰える可能性がありますし、「楽天」で購入すればポイント還元力が集客の糸口にもなります。

また「店舗販売」を行う場合も生のお客様の声を聞けたり、インターネット上ではどうしても伝えられないポイントを伝えられたりというメリットがあるわけです。

しかしそのようなメリットを配慮したところで、不自由なくインターネット上で販売できることの方がよっぽどブランド側にとってメリットに繋がるのです。

これが「D2C」が注目される最大の要因なんですね。

以下はその「D2C」モデルの特徴をまとめたものです。

D2Cが注目される主な理由
  • 「BASE」を代表にショップ開設費が掛からない
  • 委託料金や不要な資金が掛からない
  • 個々のブランディング力が低くても出店できる
  • SNSを駆使出来る
  • 好きな販売の仕方で自由に顧客とやりとりができる
  • 顧客と密接な関係になれる為、より多くの施策を行える

このように「インターネット」を駆使することによって得られるメリットというものが非常に多くあるのです。

その「インターネット」を最大限に活かしたビジネスだからこの「D2C」ビジネスモデルが近年ここまで注目されるわけなんですよね。

この「D2C」においてはインターネット上で販売活動を行うわけなので、高いテナント料を払わずとも顧客の手元に自社商品を届けることが可能となりました。

またその際獲得した「顧客に関するデータ」というのも、個人で管理できます。

そしてそのデータを駆使していけば1人1人にメルマガを送ることも出来るし、感想も聞ける、あらゆる施策が全てインターネット上で行えてしまえるわけですね。

今まで委託業者に頼る事しか出来ず不自由な思いをしていたメーカーはこぞってこのD2Cに参入しています。

D2Cビジネスモデルの特徴とは?

会議

さてここから、「D2C」の特徴についてより詳しく述べていきたいと思います。

特徴1、消費者とのコミュニケーションがとりやすい

「D2C」の強みとして顧客と密接にやりとり出来る点がこの「D2C」一番の特徴だとこれまで述べさせていただきました。

その際、顧客との連絡手段ツールとして「SNS」を駆使する企業が非常に多くなっています。

現在のビジネスにおいてこの「SNS」ほど有効な集客ツールはありませんしね。

例えば、今までの「委託販売」では「ZOZOTOWN」で商品を購入した顧客が何かしらの理由で返品を希望した場合、まず購入元である「ZOZOTOWN」に返品希望をしておりました。

それは何故かと言うと、あくまでも委託販売をしている「ZOZOTOWN」には勝手に返品案件を承諾しても良いという権利を要していないからなんです。

勝手に返品を承諾しようものなら「メーカー側」とトラブルにもなりかねません。

そのようなことで、非常に「消費者」からしても「メーカー」からしても煩わしい思いをしてしまうんです。

しかし「D2C」モデルは、直接ブランドと顧客がSNSを通じてやり取りを行えばそういった煩わしさは即座に解決できちゃいますよね!

金銭のやりとりが非常に円滑に進むのです。

特徴2、売る物は「世界観」

赤い傘

さてこれまでの販売形態においては商品の「機能」を顧客に提供していたんですね。

例えば私は「靴のメーカー」に身を置く人間ですが、靴を買ってもらうためには、

  • 商品のデザイン性
  • 防滑仕様や、軽量仕様などの機能性
  • 商品の値段

などその靴の持つ「機能面」を紹介し、それに共感してもらうことで靴を購入してもらっていたんですね。

その際、この「機能性」を除外した場合、「靴」を購入してもらうことが難しいですよね?

中にはあるインフルエンサーが履いていたのを見て、購入をしたいというケースもありますが、そんなものは稀です。

その点、この「D2C」モデルでは顧客に対して「商品の機能性」に加え、「商品の世界観」や「歴史」、それに合わせた「ライフスタイル」などを提供する流れがあるんです。

例えば、マットレスを提供する「Casper」という寝具メーカーをご存じでしょうか?

上のリンクを参考にもしていただきたいのですが、この「Casper」というブランドは高品質のマットレスを提供するだけではなく、『WOOLLY』という独自の雑誌を毎週のように創刊して、睡眠にとどまらない心地よいライフスタイルを顧客に提案しているんです。

これが功を奏し沢山のファンを獲得できているみたいです!

今まではその商品を売りたい場合、もしくは買いたい場合というのはその商品の「機能面」ばかりに双方とも目が行きがちでした。

しかしこの「Casper」を例に、販売ルートに「世界観」を持たせることでより魅力的なオファーが顧客に対して出来るようになったんですね。

そしてこれが「D2C」ビジネスモデルの特徴なんです。

特徴3、最新コンテンツによるマーケティング

ツイッター

またこの「D2C」モデルの最大の特徴は何と言ってもその集客の仕方にあるのではないでしょうか?

現代のビジネスモデルらしい「D2C」のマーケティングの内容とはどういうものなのかここで見ていきたいと思います。

1、「SNS」によるマーケティング

先にも軽く触れましたが、まずやこの「D2C」の主流となる集客方法は「SNS」マーケティングです。

スマートフォンの普及で「グーグル」などの「検索エンジン」を使うことよりも、「ツイッター」や「インスタグラム」など「SNS」を使って情報取集する人が非常に多くなりました。

また今では「デスクトップ」より「スマートフォン」を見る人も多くなった為、この「SNS」は集客ツールとしては持って来いという訳です。

やはり顧客が企業に求めているのはスピード感ですよね!

お店の最新アイテム情報や在庫情報など顧客の知りたい情報をいち早く届けるためには「SNS」の活用が不可欠ですし、お店の情報も拡散してもらう際にも役立ちます。

オーダーメイドの注文なども「SNS」を通して行っている企業もあるくらいですからね。

また最近ではフランクな交流を求める人も増えているみたいだし、この「SNS」は「D2C」モデルのマーケティングにはぴったりという訳ですね!

2、「YouTube」による動画マーケティング

「YouTube」も「SNS」と同様、最近のマーケティング手法の柱として取り入れる企業が多いです。

というのも動画を用いての宣伝はやはりコンテンツ力があるし、商品など実際の感じも顧客に伝えやすいですよね。

実際に商品を手に取ることができない「D2C」において、この「YouTube」はマーケティングにとても適しています。

「SNS」に求められるのはスピード感ですが、「YouTube」などの動画をマーケティングに用いることで「SNS」で補いきれないコンテンツ力を発信できる点が最大の強みですね。

認知度は凄まじいし、ブランド側も顧客側も気軽に観る事が出来る「YouTube」も是非マーケティングに用いるべきで、やらない手はありません。

3、「ポッドキャスト」など音声ツールによるマーケティング

「ポッドキャスト」のような音声コンテンツも「D2C」モデルによく用いられるマーケテイング手法です。

というのも「音声発信」の特徴は、リスナーが音声のみを集中して聞いているという点です。

シチュエーションで言えば電車の中や、車の運転中、家事の最中とかですね。

その際、動画発信でも再現できないほどのリアル感をこの「音声」であればリスナーに届ける事が出来ます。

音声は動画と違い、本人のその時感じている気持ちや思いを乗せる事が出来るので、「SNS」、「YouTube」と組み合わせることでより効率の良いマーケティングが叶います。

「D2Cマーケティング」においてやはり求められるのはスピード感と信頼のおけるコンテンツ力です。

なので顧客毎の抱えるシチュエーションに対応できる音声コンテンツマーケティングも今後かなり期待できると思います。

「D2C」とは何の略?、まとめ

以上、「D2C」とは何かを説明させて頂きました。最後にこのD2Cについてまとめると、

・「D2C」とは、「Direct to Consumer」の略で、顧客に密接なビジネスモデルの事。
・「D2C」は1つの「商品」をブランドと顧客が共に寄り添い、育てていく。
・「D2C」に顧客が求めるものは「信頼」と「スピード」
・「D2C」で販売するものは世界観を含めた有益なコンテンツ。
・「D2C」が用いるのは最新のコンテンツマーケティング

「D2Cモデル」の導入により今後はブランドと顧客がますます密接になっていくことでしょう。

今までのような「売る側、買う側」とった単純な区切りではなく、1つの商品をブランドと顧客が共に寄り添い育てていくのが「D2C」最大の特徴だと言えます。ブランド側はコンテンツの強化は勿論ですが最新のツールでファンを獲得し、顧客側もブランドと一緒になって良いものを作り上げ、それを購入する。

「売り手側」と「買い手側」が密接な関係になれるビジネスモデルって今まで無かったのでとても素敵な形態ですよね♪

今後の世界を牽引する「ビジネスモデル」に期待したいです!!

お読み頂きありがとうございました!

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