おそらくあなたが学生さんであれば、読書感想文を書く機会というのが結構頻繁にあるはずです。
そしていままさにその読書感想文の課題を出されていて戸惑っているのではないでしょうか?
読書感想文って結構書くのがしんどいんですよね。
まずそもそも慣れていなければ本を読むこと自体がしんどいはずだし、熟読しなければ自分のしっかりとした感想と出会うこともできず、それを紙面にまとめることなどできません。
書く作業で時間もけっこうとられてしまうし、何しろ書いたり考えたりすることがしんどくてたまらないと思うんです。
しかしそんなとき「あらすじ」をきちんと用意することで、そんな辛く思える感想文がスラスラと書くことができます。
あらすじとは簡単に言えばその作品における要点をまとめたものです。
アニメとか小説、漫画などをよく見ている人は一度くらいは目にしたことがあるはずです。あれすごく便利だと思いませんか?
そのあらすじを読むことでその作品を読んでいない期間や、アニメを見ていない期間があったとしてもしっかり前回までの内容をふりかえることができます。
あるのとないのとではその作品の評価にも大きく影響するんです。
そんなあらすじを読書感想文の冒頭に用意してあげれば先生にとっても読みやすくなり、評価の対象に繋がりやすくなりますよね。
またこのあらすじは何も読書感想文だけに使われるものではありません。
高校生のレポートや、大学生の卒業論文なんかでも冒頭に「要点」を作ると思いますが、あれがまさに「あらすじ」です。
また会社員であればプレゼンをよく行うことがあると思いますが資料の「サマリー」部分に該当するものがこのあらすじです。
このあらすじの使い方、書き方を知っておいて損はありません。
そこで今回そのあらすじの概要や、書き方、用途別の参考例をまとめめてみたのでお伝えしていきたいと思います。
あらすじを書く際に入れたい3つの要素
それでは早速ですが、あらすじの簡単な書き方についてお伝えしていきます。
のちに参考例を交えてきちんと紹介しますが、ここではそのあらすじにはどういう内容をいれて、どういった構成にしていったらいいのかについてお伝えしていきます。
- その物語の要点をまとめること
- 物語の流れを意識すること
- 主人公や登場人物を書くこと
その物語の要点をまとめること
まずあらすじには読書感想文の時であれば自分が読んだ物語だったり、大学生の小論文であれば自分で調べた資料だったりの要点をまとめるところから始めます。
それではその物語の要点は何なのかということですが、その物語はどのような話なのか?どのような構成になっていて、その物語で作者が一番に伝えたいことは何なのか?また最後の結末はどうなったのか?といった一目でその対象作品の概要がわかるようにひとつにまとめたものをいいます。
そしてそれを簡潔にまとめたものをあらすじと言います。
ただネタバレが怖いので、物語の完結を書くといってもその完結のさわりの紹介までにとどめるようにしましょう。
物語の流れを意識すること
またただ物語の要点をまとめるだけではいけません。その物語の流れにそってあらすじは書く必要があります。
例えばアニメのあらすじであればいきなり最新話の話をすることはありませんよね?第一話でなぜ少年は村をでることになったのか?その原因についてから言及しているはずです。
このようにあらすじでは物語の「興り」の部分から言及していくのがセオリーです。
その物語の大本となる部分から現在にいたるまで、あらすじはそういった物語の流れを意識しながら書いていきましょう。
主人公や登場人物を書くこと
またその物語で重要な要素となるのが登場人物です。
どういった人物が登場するのか、その人物の特徴はなんなのか?その人物はどういったことをしたのか、その人物と主人公の関係性や兼ね合いはどういうものなのか?
こういったこともあらすじには書いていきます。
物語というのは登場人物によって語られるものです。
その登場人物のそれぞれの特徴や役割をきちんとおさえておけば、あらすじはより利便性が増します。
あらすじとは?
それでは続いて、そもそもあらすじとは何なのか?というお話をしていきたいと思います。
そもそもあらすじとは
あらすじとは、漢字で「粗筋、荒筋」と書きます。
このあらすじですが先ほども述べたようにその対象作品における大まかな概要、大雑把なストーリーをまとめたものです。
そのあらすじは大体が冒頭に設置されているもので、これまでに漫画やアニメなどで触れたことのある人は多いと思います。
あらすじは全体の字数の1割程度が目安で、全体の文字量に応じてあらすじの内容量も調整する必要があります。例えば原稿用紙2枚(800字)の読書感想文であればあらすじは3~4行(60~80字)程度、原稿用紙3枚(1200字)であればあらすじは5~6行(100~120字)といった具合です。
あらすじって何のためにある?
そんなあらすじがなぜ必要なのか?というと、その作品を読んだりする読者、あるいはその作品を観たりする視聴者が内容を理解しやすいようにあるものです。
例えばあらすじがあることによってその作品の概要を一度で理解できるので、その後に続く本文をスラスラ読み進めることができます。
またアニメなどでよくあることですが、前回の放送から少し期間が開いてしまった場合でもあらすじがあることによって、きちんと前作までの内容を振り返れるようになります。
要するにあらすじはその作品を読まなければいけない人にとってのアシストツールでもあるし、作品を提供する側にとってもあらすじを用意することは自分の作品を理解してもらう上で設置した方がいいものとなります。
あらすじはどこまで書く?
あらすじに入れるべき内容は冒頭でもお伝えした通りです。
そのあらすじは物語の概要を分かりやすくつたえるためにあるものなので、物語であればはじめから最後まで書くのが基本です。
ただ繰り返しになりますが、ネタバレが怖いので完結を書くといっても深く言及することはせず、触りの部分だけにとどめるようにしましょう。
あらすじってどういうときに書く?
さて今回のあらすじですが、一体どういうときに使われるものなのでしょうか?アニメや漫画を普段からよく見ている人であればそもそも関わりは深かったもしれませんが、実は我々の実生活にもこのあらすじは深く結びついているんです。
ここでは我々の普段の生活において、あらすじを書く場面はいったいどういう場面なのかについてお伝えします。
- 小中高で書く読書感想文
- 高校生や大学生で書くレポートや卒論
- ブログであれば導入文
- 個人で物語や作品を作るとき
小中高で書く読書感想文
まず一番多いのが学生時代に書く「読書感想文」です。
ただ先に断っておきますが、読書感想文に必ずしもあらすじを書く必要はありません。
担当の先生によってはこのあらすじを冒頭に書くように指定していたり、別紙であらすじのみを記したシートを用意するように指定している場合もありますが、そのような場合に該当しなければあらすじは不要です。
しかし仮に不要だとしても、感想文の冒頭にこのあらすじをほんの少し書いておくだけで、その感想文を読む先生は断然読みやすくなるはずです。ぜひ設置してあげてください。
高校生や大学生で書くレポート
高校生や大学生にもなると、読書感想文以外でもレポートの提出を求められる授業が増えたりします。
そんなとき、このあらすじがあれば評価につながりやすくなり、何よりも自分もそのレポートが書きやすくなります。なぜならあらすじを書こうとすることはその作品の全体を把握することと等しいからです。
その際読書感想文とは違って、レポートのあらすじについてはあらすじという表現はせず「サマリー」といった表現をします。ビジネスでよく使われる言葉ですね。社会人になった際のプレゼン資料などでよく使われるもので、その資料の概要や進行をあらわしたものです。
このサマリーがあることによって、プレゼンを聞く人もどういった内容のプレゼンになるのかを理解しやすくなるし、プレゼンをする方も資料作成の工程がなどはかどりやすくなります。社会人になっても応用できる技なので、ぜひこういったことも覚えておいてください。
ブログであれば導入文
またあなたがブログを運営しているのであれば、自分で記事を書く際などにこのあらすじが一役買ってくれます。
あらすじとはその対象作品の概要や要点をまとめたものですが、例えば普段我々が目にする機会の多い、小規模のインターネット記事などでもこのあらすじが用意されていることによって、その記事が非常に読みやすくなっているんですね。
現在はインターネット検索が我々の生活では当たり前になってきて、小説だったりもインターネットで読む機会が増えましたし、調べものや悩みの解消などもインターネットで行う人が多いですよね。
そんなときにあらすじでその記事の概要をまず知ってからその記事を読み進めたり、読むかどうかの判断をしている人も多いはずです。
あらすじがあったことによってその記事を読み進めることができ、悩みが解消されたといったことも非常に多くあるんです。
あらすじというの現在の我々の生活においても重要な役割をしめしているんです。
ブログ運営者であれば記事を書くことをなりわいとしていますから、このあらすじを設置することでよりユーザーの利便性を図れるというわけです。
ブログではこのあらすじのことを「導入文」といいます。
ちなみにブログは月額500円ほどで運営できちゃうので、興味のある方はぜひこの機会に自分のブログを開設してみましょう。以下の記事を参考にしてもらえれば10分とかからずに自分のブログをもてちゃいますよ。
個人で物語や作品を作るとき
またいつの時代であっても個人間で制作活動は広く行われております。
例えば小説家を志し、毎月出版社に自分の作品を送っていて、いつかデビューしたいと思っている人などがそうですね。
そんな方々にとっては生命線ともいえるのが自分の小説となるわけですが、そんな自作の作品においてあらすじは大変重要な要素となります。
というのも例えば出版社の担当者はまずこのあらすじに目を通すからです。そこでその作品を読むかどうかを判断しているからですね。
あらすじの内容がおもしろければ読まれる可能性は高くなるというわけです。また実際の作品においてもやはりこのあらすじがあったほうが読者にとっては親切で、小説などの購入は基本的に裏表紙にかかれているあらすじに目を通してから行うはずです。
あらすじの参考例
それでは最後に読書感想文におけるあらすじの参考例を見ていきたいと思います。
今回は誰もが知っているシンデレラについてのあらすじについて述べます。
作業工程としてはまずそのシンデレラの大まかな概要を一枚の紙に書きだすところから始めます。
ざっとですが↑こんな感じですかね。
また概要を書きだしたら次に、登場人物についても書きだしてみます。
- シンデレラ(主人公):父の再婚によってできた、新しい家族にいじめられる日々を過ごす
- 継母:シンデレラの義理の母。いじわるでつらい仕事をシンデレラに押し付ける
- 姉たち:義理の姉2人。母と同じくいじわるでいつもシンデレラをいじめる
- 王子様:花嫁を探している。パーティーでシンデレラと出会う
↑こんな感じですね。
ここまで準備が整ったら実際にあらすじを書いてみましょう。
読書感想文は大体原稿用紙2~3枚くらいが目安で、その場合は100~120字くらいが丁度良いとされています。今回はあらすじの概要をより明確にわかっていただくために少し長めに400字程度で作ってみましたが、実際はもう少し短めにして書いてみてくださいね。
ある日、あるところにそれはそれは美しい一人の女の子がいました。女の子の名前は「シンデレラ」、「灰にまみれた子」という意味です。シンデレラには両親がいましたが、お母さんは病でなくなってしまいます。そこでお父さんは別の女性と結婚をしますが、そんなお父さんも病に倒れなくなってしまうのでした。それ以降は継母と義理の姉二人と生活をしていくのですが、この継母と義理の姉二人は意地悪な性格をしており、いつもシンデレラをいじめます。雑用や嫌な仕事ばかりを押し付けて、自分たちはシンデレラの仕事を手伝ってくれません。それでもシンデレラは毎日どんなに苦労をして笑顔を絶やさず、持ち前の明るさで辛い日々を乗り越えていました。そんなある日近くのお城で舞踏会が開かれることとなりました。その舞踏会の目的はその城の王子の婚約相手を探すというもので、若い女性であれば誰でも参加できるというものでした。シンデレラも自分が参加できると思っていたのでとても楽しみにしていましたが、いざ参加するとなっても着ていこうと思ったドレスを姉たちに隠されてしまい参加できなくなってしまいました。しかしそんな失意にくれたシンデレラのもとにある魔法使いが現れるのです。その魔法使いはなんと美しいドレスやかぼちゃの馬車を用意してくれて、そのおかげもあってシンデレラはその舞踏会に参加することができました。魔法使いはシンデレラが普段頑張っていること、そして本当に美しく、心の優しい女性だということを知っていたのです。シンデレラはその美貌や魔法のおかげもあって、王子様と無事一緒になることができました。そしてそれからも二人は末永く幸せに暮らしました。
以上です。こんな感じで、あらすじを読めば大体の物語の概要がつかめますよね。ぜひここでの書き方を参考に、読書感想文を乗り越えましょう。
あらすじの書き方に関する疑問
- 読書感想文にあらすじを書くべきか?
-
読書感想文には、必ずしも本のあらすじや要約を書く必要はありません。 読書感想文は、あなたがどんな感想をもったかを伝えるもので、本の内容を読み手に教えるものではないからです。 課題図書が指定されているなら、読み手はその本の内容を熟知していると考えて間違いありません
- 小説にあらすじがないのはなぜ?
-
作中にはありませんが、小説にもあらすじはちゃんとあります。裏表紙に書かれているのがあらすじです。
あらすじをわかりやすく書けるようになれば感想文やレポートの評価があがる!
ここまであらすじの簡単な書き方についてと、あらすじとは何なのか、その参考例についても解説してきました。
あらすじはその作品の大まかな概要や話の筋を簡単にまとめたもので、その作品がどういったものなのかを理解する上で重要な役割をしめています。
皆さんも恐らく漫画やアニメなどでこのあらすじを見る機会があって、普段からもよく使っているはずです。
あるのとないのとではその後の読みやすさ、鑑賞のしやすさにも関係してくるので、これから何か作品をつくろうと思っているひとはこのあらすじをぜひ設置してみてください。
またこのあらすじは読書感想文やレポート作成、プレゼンなどでも活用される他、普段の我々の生活においても密接な関係をしています。このあらすじの書き方について知っておくことで、今後あなたが大人になったときでも役に立つはずです。
コメント