現在学生の皆様は国語のテストで苦労をされることが多いと思います。
国語のテストって難しいですよね。
私も本当に苦手でした、、
その1つの原因となっているのが「文章読解」です。
文章にはいくつか種類があって、それぞれ役割や目的が違います。
またそれぞれにおいて、書き方や求められる能力なども異なるため一筋縄ではいきません。
また中には説明的文章を書くのが得意の人、読むのが苦手な人。
文学的文章を書くのが得意の人、読むのが苦手な人。
それぞれあると思います。
文章は人によって相性というものがあるのです。
そこを理解すると、文章を書いたり、読んだりすることがもっと楽しくなります。
ひいてはそのおかげで国語のテストや入試の答案が得意になれるかもしれませんよ。
そうなれるためにも文章の種類を把握しておくことが大切です。
今回Webライティング能力検定1級を保持する筆者が文章の種類について、ひいては文章の魅力について語っていきます。
文章の種類とは?
まずここでは文章の種類についてお伝えします。
文章には、大きく分けて説明的文章と文学的文章、手紙や日記などの個人的な文章、またそれらどこにも属さない論説文の4種類があります。
その4つの形態のうち、それぞれの役割、特徴、求められる能力、ひいてはその文章形態における文章例についてもお伝えしていきます。
- 説明的文章
- 文学的文章
- 個人的な文章
- 論説文
説明的文章の種類
まずは「説明的文章」です。
説明的文章には、新聞、辞典・事典、図鑑などの解説、入門書、手引き、製品や器具の取扱い説明書、薬品や食品の効能書きなどがあります。
説明的文章の役割
その説明的文章には「正確に物事を把握する」だったり「正確に物事を伝える」という役割があります。
なのでその文章を読む人が10人いたら10人が同じ理解になるような表現をしなければなりません。
例えば今話にも上がった薬の能書きにおいて、これは正しく利用者に伝えなければなりませんよね。
その際10人のうち、1人でも誤解する、あるいは理解できないとなると危険を伴います。
そうなってしまうと説明的文章の役割は果たせません。
説明的な文章では、その文章を読んだ人がその内容に対して正しく理解できるかどうかが重要なのです。
説明的文章の特徴
その説明的文章においては誤解があってはならないため機械的な表現だったり、単調な文章、お堅い文章が用いられます。
人に正しく理解させる、人に正しく報告をするのがこの説明的文章です。
説明的文章に求められる能力
先述の通り、説明的文章においては10人が読んだら、その10人が同じ解釈を持てなければなりません。
そのため、的確に物事を判断する力、つまり判断力、状況を分析する分析力、正確に物事を表現する表現力のこの3つの力が求められます。
文章力においては、余計な表現は人々の解釈の妨げになる可能性があるので極力書きません。
あくまでもシンプルにが特徴で、小さい土俵の中でそれらを表現できる文章力が求められます。
説明的文章の例
説明的文章においては以下のような形式となります。
薬名: イブプロフェン
用途: 頭痛、筋肉痛、発熱の緩和。
用法: 成人は1回200mgを1日3回まで。服用間隔は4時間以上空けること。
注意: 胃腸障害がある方は医師に相談してください。
個人の意見など一切介さない、無機質な文章がこの説明的文章なのです。
文学的文章
続いて文学的文章についてです。
文学的文章には、物語、童話、伝記、説明書、伝説、神話、民話、小説、脚本、随筆、紀行文、掲示書、詩、俳句、短歌、川柳、感想文、意見文などがそれに該当します。
文学的文章の役割
そもそも文学的とは以下のような意味があります。
説明的文章に「正確に物事を把握する」だったり「正確に物事を伝える」という役割があるのに対し、文学的文章にはこれといった役割の定義がありません。
説明的文章のように読者の理解を求めるというよりも、読者の想像を掻き立てるような文章となっており、表現や文字数においてはあくまでも自由です。
10人がその文章を読んで10通りの解釈になっても問題がないんですね。
むしろそうさせたほうが文学的文章においては優秀な文章と言えるでしょう。
なぜなら読者における想像の数が多いからです。
ただ一つその役割を定義するとすれば、読者を楽しませることを目的とした文章だと言えるでしょう。
文学的文章の特徴
今話したように文学的文章は全てにおいて自由です。
しかしあくまでも文学的文章なので、文学的な特徴を持っていなければなりません。
文章のおける文学的特徴とはどういうものかというと、以下のような文章表現が用いられております。
- 比喩
- 擬人法
- 象徴性
- 音の表現
- リフレイン
以下でそれぞれ簡単にご説明します。
比喩(メタファー、シミリー)
- メタファー(隠喩): あるものを別のものに例えて表現する。
- 例: 「彼の心は鉄のように固かった。」
- シミリー(直喩): 「〜のように」「〜のような」という形で例える。
- 例: 「彼女の笑顔は太陽のように輝いていた。」
擬人法: 無生物や抽象概念を人間のように表現する
- 例: 「風が歌うように木々を揺らした。」
象徴: 特定のものや行為が別の意味を持つようにする。
- 例: 「白い鳩は平和の象徴だ。」
音の表現(オノマトペ、アロマティック表現):
- オノマトペ: 擬音語や擬態語を使って音や動きを表現する。
- 例: 「葉っぱがサラサラと音を立てていた。」
- アロマティック表現: 音の響きやリズムを重視する。
- 例: 「鐘の音が遠くでカランと鳴り響いた。」
リフレイン: 強調したい言葉やフレーズを繰り返す。
- 例: 「静かな、静かな夜の中で。」
文学的文章に求められる能力
文学的な文章を書くためには筆者自身が想像力を持っていなければなりません。
また着眼点の広さ、表現の引き出しをたくさん持っていることも大切です。
例えば普段日常で目にすることが多い、洗濯機や冷蔵庫、そういった日常的なものでも取り扱い、尚且つその文章で読者に発見や気づきを与えられるかどうかということです。
極端に言えば誰も書くことのできない文章を書けるかどうかなのです。
そのための想像力であったり、視野の広さ、表現の多様性というわけですね。
文学的文章の例
静かな夜の森で、月光が銀の糸のように木々を照らしていた。風は優しく囁き、星々は無数のダイヤモンドのように輝いていた。彼は胸の奥に広がる深い孤独を感じながらも、この美しい夜の静寂に包まれていた。
個人的な文章
個人的な文章には、手紙や日記、エッセイなどがあります。
この個人的な文章のことをあるいは昔からの表現で「散文」といったります。
個人的な文章の役割
個人的な文章においては全てが自由です。
定義されるものは一切ありません。
そもそも日記や手紙などで用いられる形態ですから、多くの人に読まれることを目的としておりません。
個人的文章の特徴
個人的な文章と言っても例えば仲の良い友人に手紙を書くにしても、自分の意図が相手に伝わらなければ手紙を書く意味はありません。
仮に意味がないような内容であっても、それを受け取った友人がどう思うか?を考慮してあなたも手紙を書くはずです。
以上の条件がありますが、しかしそうだとしてもやはりこちらとしては「何を書いてもいい」がこの個人的文章の特徴なのです。
表現においても中ですし、書く内容についても自由です。
例えば学生であれば今日の天気のこと、クラスの気になる異性の子のこと、担任の先生のことを書いたり。
社会人であれば仕事のこと、土日のこと、好きな女優のこと、何を書いても問題ありません。
今はLINEなどのツールがありますから、プライベートにおいてはまさに自由になんでも飛び交っているはずです。
このように論ずるまでもないのがこの個人的文章の特徴です。
相手側の気持ちを考慮しながら自由に書いていきましょう。
個人的な文章に求められる能力
再度自分が仲のよい友人に送る手紙を書くときのことを考えて欲しいのですが、このシチュエーションにおいては相手に自分の思いが伝わる。相手を楽しくさせる、このような目的があるかと思います。
なのでそれらを目的とするのであれば、ある程度正確な表現を用いなければならないですし、あまりにも無機質ですと相手を不快にさせてしまうこともあります。
個人的な文章においても、誰に何を書くのか?その際何を伝えたいのか?といったある程度その場に応じた文章構成が求められます。
たった1人に送る手紙だとしても、相手にこちらの意図が伝わらなければ相手に「これってどういうこと?」って聞かれてしまいますよね。
(むしろその作用も目的とできるのがこの個人的な文章ですが・・笑)
なので個人的な文章においてもその場に応じた目的を達成できるような文章構成がある程度必要となります。
個人的文章の例
これに関しては特にありませんが、よろしければ私が最近友人に送ったLINEの文章をご紹介します。
なんていうか、めんどくさいことは抜きにして2人で北千住あたりでパパッと飲むのもアリだよね!
論説文
論説文という言葉を聞いたことがありますか?
論説文とは、あるテーマについて筆者の主張を説明した文章のことで、その意見を裏付ける根拠や事例を提示して説得力を持たせる文章のことです。
今回でいうと、説明的文章と個人的な文章の間に属するような文章形態のことです。
論説文の役割
そんな論説文は、読者を納得させることを目的として書かれます。そのため、論理的で一貫性のある構成が重要となってきます。
論説文の特徴
あくまでもその文章の主役は個人の主観であるが、それをきちんとデータや分析によって証明できている文章といったニュアンスですね。
基本的に論説文には主に以下の要素が含まれます。
- 主張(テーマ): 論説文の中心となる意見や主張。
- 根拠: 主張を支持するための証拠や事例。
- 反論と再反論: 他の意見に対する反論と、その反論に対する再反論。
- 結論: 主張の再確認や、読者への呼びかけ。
論説文の例
この論説文は、さまざまな場面で用いられます。具体的には以下のような例があります。
- 新聞や雑誌の社説: 編集者や専門家が社会的な問題や政策について意見を述べる。
- 学術論文: 研究者が特定のテーマについての研究成果や見解を発表する。
- エッセイや評論: 作家や評論家が文学作品や映画、社会現象についての考察を述べる。
- ビジネスレポート: 企業内での提案書や報告書において、あるプロジェクトの進行方法や新しい戦略の採用について論じる。
- スピーチやプレゼンテーション: スピーカーが聴衆に対してあるテーマについての意見を伝える。
具体的な例としては、以下のようなものがあります。
- 新聞の社説: 例えば、「地球温暖化対策の重要性」と題して、地球温暖化の現状、影響、そしてそれに対する対策の必要性を論じる文章。
- 学術論文: 「オンライン教育の効果と課題」というテーマで、オンライン教育の利点と課題を分析し、従来の教育方法との比較を通じて今後の教育の在り方を提案する論文。
- エッセイ: 「AI技術の進展がもたらす社会変革」というテーマで、AI技術の発展がどのように社会に影響を与えるかを論じる。
これらの例では、筆者は自分の主張を明確にし、それを支持するための根拠やデータを提供し、読者を納得させるための論理的な展開を行います。
例えば「地球温暖化対策の重要性」を論説文で述べるとすれば以下のようなものになります。
地球温暖化は深刻な問題です。NASAのデータによれば、過去100年間で地球の平均気温は約1.2度上昇しました。その結果、氷河の融解や異常気象が増加し、生態系に大きな影響を及ぼしています。私たちは再生可能エネルギーの利用を推進し、2030年までにCO2排出量を50%削減する目標を達成すべきです。
学生における国語で出題される文章の種類
ここでは学生向けに、国語で出題されることの多い文章について論じていきたいと思います。
例えば中学受験の国語で出題される文章の種類としては、①説明的文章(説明文・論説文・説明的随筆文)、②文学的文章(物語・小説・文学的随筆文)、③詩に関する設問がよく取り上げられます。
説明的文章に関する設問が多い理由とは?
その中で特に出題される機会の多い文章形態が「説明的文章」に関する設問です。
というのも先述の通り、説明的文章においては説明的文章には「正確に物事を把握する」だったり「正確に物事を伝える」という役割があります。
そのため読解するにしても書くにしても、的確に物事を判断する力、つまり判断力、状況を分析する分析力、正確に物事を表現する表現力のこの3つの力が求めらるわけです。
これが国語の問題となると非常に煩わしいんですね。
読解するにしても時間がかかるし、だんだんとイライラしてきてしまいます。
また説明文が出題されやすいのは、事実をベースに話が展開するため、「正誤問題」などが出題されやすいからです。
文章読解力や文章構成力だけでなく、学生本人の基礎的能力や一般常識、そういったものも求められるのです。
それを測る上で「説明的文章」に関する設問が多用されるわけですね。
私も苦手でしたが、説明文を読む際は、次のような点に注意しましょう。
- 「何について扱っているのか」を理解する
- なんとなく読み進めるのではなく、テーマや段落ごとの要点を押さえる
- 何度も出てくる言葉は話題の中心であることが多いため、注目して読み進める
- 文章の構造を俯瞰して、文章の大きな論理の流れをおおまかにつかむ
説明的文章(説明文・論説文・説明的随筆文)で出題されやすいテーマ
①現代の社会について
②「ことば」について
「ことば」について論じる文章も多く出題されます。たとえば、
- 日本語特有の表現や、日本語そのものの特徴について論じる文章
- 言語・コミュニケーションのあり方について論じる文章
- 昔から現代にかけての言葉の変化について論じる文章
- 文学論
- 手紙形式の文章
- 読書について論じる文章
以上のようなことです。
問題の出題に際しては、焦らず気持ちを落ち着かせて、その問題では何をいっているのか?その問題の論点はどこか?というのをきちんと把握することが大切です。
文章種類における疑問
- 小学生で覚えたほうがいい文章の種類とは?
-
文章には、
- 説明的文章
- 文学的文章
- 個人的な文章
- 論説文
以上の4つの種類があります。
小学生だからと言って、これを特に覚えなければならないというものはありませんが、それぞれの種類における特徴くらいは把握しておきましょう。それ以外に小学生は接続詞や副詞、形容詞といった文章を彩る言葉たちの装飾形態も学んで行くようにしましょう。
小学生のうちや若いうちはそこまで気負いせず、文章に慣れるところから始めればいいと思います。毎日好きな作家の小説を10分でも読むだけで相当文章力は向上しますよ!
文章には沢山の種類がある。特徴を押さえることで対策をしっかりしよう!
文章にはたくさんの種類があります。
特にテストや試験の多い学生さんにとって、そしてその国語のテストにおいて読解力や文章構成力が試される機会というのは非常に多くあると思います。
中にはあまりにも難しい表現がされている設問のせいで途中で投げ出したくなってしまう時もあるでしょう。
文章の種類にはそれぞれ特徴があります。
今回その特徴について述べてきたわけですが、まずは文章の種類と特徴についてしっかり把握すること。
そうすることで、その設問の特徴、ひいては答えの導き方にもつながっていきます。
ぜひその時のために本記事をご活用ください。
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