文章は人間活動において非常に重要な役割を持っています。
例えば会社員であればこの文章と非常に密接な関係があり、お客様とのメールのやり取りやプレゼンの資料作り、上司に提出するレポートなどさまざまなビジネスシーンで触れ合います。
そもそも文章は「自分の思っていることを読み手に伝えるため」に用いられる手段です。
そこにわかりやすいだったり、美しいだったり、読みやすいといったテクニックが重なって良い文章となります。
なので文章力とはそういった文章を書ける能力のことを言います。
良い文章が書ければ取引先に好印象を持ってもらえて契約をかわせたり、社内の仕事もスムーズに運ばれ社内評価も上がっていくはずです。
また昨今ではAIの進出もあり、それが人間にとって大きな懸念点となっていますよね。
しかし文章力があれば、そんなAIにも脅かされることなく生きていくことができます。
さらに文章力があれば個人でも稼げるようになります。
文章力は現代に限らず、人間にとって欠かせないポータルスキルなんです。
本記事ではwebライティング能力検定1級を保持する筆者が、文章力とはなんたるか?
文章力を高める方法や、文章力を身につけて個人で稼ぐ術についても解説していきます。
現在将来について不安に思っている人をはじめ、文章力を磨きたいと思っている人はぜひ本記事を参考にしてみてください。
文章力とは何か?
まずはじめにそもそも文章とはどういったもので、どのような目的があるのか?について解説し、それを踏まえての文章力とは何かについて私なりの意見を述べます。
そもそも文章の目的とは?
文章とは簡単に言えばコミュニケーションツールです。
人が誰かに何かを伝えるための手段として古来より用いられてきたものです。
昔でいえば、手紙をしたためて遠い誰かに自分の思いを伝えたり。
今であれば、ラインやSNS、卒論や、プレゼン資料など、あらゆる場面でこの文章は自分の思い、自分の考えを第三者に伝えるための手段として用いられています。
つまり文章の目的は、何かを伝えるということなのです。
日本人であれば日本語で、アメリカ人であれば英語で自分の伝えたいことを伝えるために文章を構成していきます。
逆に何か伝えたいことがないのであれば、文章を用いる意味はありませんし、仮に読者が読んで何をいいたいのかわからなかったという事態になればその文章は意味をなさなかったということになるんですね。
誰かに何かを伝えたいことがあるというのが、文章を書くうえで絶対的な条件になるのです。
文章力とは?
そんな中文章力とは一体なんでしょうか?
文章の目的が自分の伝えたいことを伝えることなので、文章力とはその伝えたいことを読者にわかりやすく伝える技術だったり。
楽しく伝える技術だったり、面白く伝える技術のこと、あるいは読者の伝えたいことが伝わった上で、さらなる発見や気づき、共感を読者にもたらしたりできる文章を書ける技術。
これを文章力と言います。
のちに具体的なこの文章力の正体については解説しますが、とりあえずこのように思っていただいて大丈夫です。
文章力を言い換えると?
そんな文章力について昔からさまざまな言い方をされてきました。
例えば以下のようなものですね。
- 文筆力
- 文章による表現力
- 文才
- センスのある文章
どんな言い方であっても、自分の書いた文章がこのように褒められれば嬉しいですよね。
私個人的には「文才」という言葉が好きです。
文章力が今なぜ求められるのか?
昔から文章力が豊かに人間は非常に重宝されました。
今でもそうです。
ここではなぜ今文章力が求められるのかについてお伝えしていきます。
文章力は会社やさまざまなビジネスシーンで重宝される
文章力は特に社会人にとって非常に重要なスキルです。
例えば会社に属していると、取引先とメールのやりとりを頻繁に行います。
そんな時、大切なことが取引先に伝わらなかったら大変ですよね。
それに仮に伝えたいことが伝わったとしても、その文章が読みづらかったり、読むのに時間がかかったりしてしまったら、取引を止められてしまうかもしれません。
また会社内のプレゼンをあなたが任せられたとします。
会社の上司や、取引先が聴講しているあなたのプレゼンがわかりにくかったり、何を言いたいのかわからないものだったら、大変なことになってしまいます。
文章は我々人間にとって非常に身近なものです。
特に現代において文章力ほど、我々の日常で役立つスキルはありません。
AIだけでなく誰からも、取って代わられない唯一のスキルだから
最近ではAIの出現で、あらゆる業種の存続が危ぶまれています。
正直な話、なくなってしまう仕事は非常に多くあるでしょう。
しかし文章は決してなくなりません。
というのも文章は「何を書くか?」ではなく、「誰が書くか?」だからです。
例えばホリエモンが「学校なんて無駄だから行く必要なんてない。」というのと、あなたが「学校なんて無駄だから行く必要なんてない。」と言うのとではまるで意味が違います。
同じ文章であっても、言う人間によって文章の価値、文章の評価、文章の正体、文章の力というのは変わってくるのです。
ですから文章は決してこれからも無くならないんですね。
仮にAIがどんなに魅力的な文章を書けるようになってもです。
それに文章力があれば例えばAIが苦手する論理的な文章を書けるようになったり、人間に行動を起こさせたり、あるいは腐ったバナナですら売ることができるようになります。
文章力は人間にとって最大の武器なのです。
文章力があれば個人でも稼げるようになるから
また今の時代、文章力があれば個人でも稼げるようになります。
お金は生きていく上で非常に重要なものです。
例えば今はSNSがあります。
簡単に自分の価値観や思いを文章を使って、世界中に発信できるようになりました。
そんな時文章力があれば、多くの人が共感してくれたり、フォローしてくれたり、シェアをしてくれるようになります。
自ずとフォロワーが増え、あなたはインフルエンサーの一員になれるかもしれません。
それに今では簡単に個人ブログを開設できるようになりました。
昔では考えられないですね。
自分のブログをもち、同じように価値観や考えを発信していく。
SNSとは違って、長文のコンテンツもブログであれば投稿できるので、より多くの人を感動させたり共感させたりできるかもしれません。
毎回あなたの投稿を楽しみにしてくれる人が増え、リピーターが多くなる。
あとはそのブログに広告を貼っておけば、自分が寝ている間でも、散歩をしている間でも収益を得られるようになります。
それも全て文章力があれば可能なのです。
実際に私もこの個人ブログで生計を立てています。
文章力さえあれば、会社に属さなくても稼げるようになる。
個人の収益源をもてるのです。
どれだけこの文章力が重宝されることか少しはご理解いただけたかと思います。
少し余談になりますが、なのでぜひブログを始めてみましょう。
以下の記事を参考にしてもらえれば10分とかからずに自分のブログを開設できます。
文章力がない原因
しかし現代においてなかなかこの文章力の魅力に気づいている方は少ないです。
文章はいつだって日常的であるのに、皆その存在を忘れてしまっているんですね。
そのせいで文章力が思うように伸びないことは愚か、日常を楽しめないという事態に陥ってしまっているんです。
文章力には本当に多くのメリットが詰まっているんです。
ここでは文章力がない原因について述べます。
今文章力がない社会人が多い
今は本当に文章力がない社会人が増えました。
偉そうにいう私もこの文章力の魅力に気づき始めたのは30歳を迎えた頃のことでした。
文章力に出会ったきっかけはこのブログ運営だったんですが、ブログで稼ぐためには人の気持ちを動かす文章力はもちろんのこと、自分の記事を検索エンジンの上位に持ってくるSEOライティングなども必要になるんですね。
なので文章力が本当に必要だったし、身につける努力もしました。
しかしブログ運営に出会うまでの私は、文章力の存在について考えたこともありませんでした。
都内でバリバリ働く社会人であってもです。
メールを取引先とやり取りすることはあったんですが、毎回同じようなやり取りで済んだし、契約書のような重要な書類を書くこともプレゼンを行うこともほとんどありませんでした。
そのせいで文章力は必要ないと思っていたし、存在にすら気づきませんでした。
実際文章力なんて必要としなくても仕事はできていました。
文章力がなくても社会で生きていくことは全然可能です。
そしてあの時の私と同じように、ただなんとなく仕事をこなしている人は今は非常に多くいると予想します。
会社も社会もそこまで社員に結果を求めません。
しかしもし私がその時にすでに文章力の魅力に気づき、文章力を磨いていれば今とは違った現在があったかもしれないとも思うのです。
デジタル化。人は読まないし、書かなくなった
なぜ今文章力がない人間、文章力を必要としない人間が増えたのでしょうか?
一つは物事のデジタル化です。
非常に便利なことですが、それまで文章でしか説明できなかったこともデジタル化で、その文章媒体が数値化されるようになったり機械が行えるようになってしまいました。
そのせいで読解に触れる機会や何かを書かなくてはいけない機会の絶対数が激減したんですね。
人は単純に読解力や文章形成力がなくても生きていけるようになりました。
また今はスマホが人生を支配しています。
通勤途中もスマホのSNSを見たり、youtubeで動画を見たり、ゲームをやったり、音楽を聞いたり。
それまで合間合間で行われてきたのは読書をしたり、新聞を読んだりすることでした。
その機会もなくなったんですね。
ましてやその行為は今では小学生ですら行うようになってしまった。
本屋にわざわざ行って調べなくても、スマホ一台で簡単に解決できてしまうような時代なのです。
さらにスマホで簡単に調べたような内容は本当の意味で自分の知識とはならず、簡単に忘れ去ってしまいます。
過度のデジタル化によって文章が我々の日常から姿を消し、そのせいで文章力が乏しくなってしまっているんです。
文章力は頭の良さが関係している?文章力がない人は単純に頭が悪いのか?
しかし中には元から文章力が備わっている人間もいます。
いわゆる文才がある人間ですね。
文章力のある人間が頭が良い、悪いというのはわかりません。
しかし文才というのは確かに存在すると思います。
例えば私は仕事で小学生の卒業文集を目にする機会があるんですけど、その小学生の卒業文集を見てみても単なる遠足の話をしているのに言い回しが独特だったり、具体的だったり、着眼点がとても小学生とは思えないようなものだったり、ハッとさせられることが多々あります。
やはりそれは文才だと思うんです。
文章力がない人間が頭が悪いというわけではないと思いますが、元から文章力のある人間、文才を備えている人間というのは確かに存在します。
文章力がない部下を持ったらどうするべきか?
話しは変わりますが、あなたは文章力がない人間を部下に持ったらどうしますか?
おそらく非常に困るはずです。
その部下は文章力がないため、契約書も書けない。
プレゼンもできない。
先方へのメールも打てないのです。
嘆かわしい事態ですよね。
しかし今後間違いなく、もっと文章力がない人間が増えていきます。
それはつまり、自分で考えることができない。
自分の考えを伝えることができない。
そういった人間が世の中に増えるし、あなたの部下に配属されるかもしれないのです。
その解決策は私ごときがどうすることもできません。
ある種の自然な世の中の流れになっていくかもしれません。
文章力のある文章とは?
ここでは世で言われている文章力のある文章とはどういうものなのか?について解説してみたいと思います。
読み応えのある文章を書きたいと思っている人は、ぜひここで解説していることを参考にしてみてください。
- 論理的な構成で誰が読んでも理解できる文章
- 伝えたいことがあって、それが伝わる、明確化されている文章
- 主語と述語の関係性が守られている文章
- 新たな気づき、発見、読んで楽しくなるなどの付加価値を与えてくれる文章
- 無駄に書かない、余計なことが書かれていない文章
- PREP法が用いられている文章
- 箇条書きが用いられている文章
- 表現がわかりやすい、中学生でも理解できる表現が用いられている文章
- 一文一意が守られている文章
- センス、文才がある。つまり普通の人では言い得ないことを言い得ている文章
論理的な構成で誰が読んでも理解できる文章
まず論理的な構成で誰が読んでも理解できるようになっている文章は良い文章です。
書き手は文章力があると言えるでしょう。
論理的な文章とはどういうものか?というと、話の辻褄が合っている文章です。
例えば以下の例文をご覧ください。
私は男だからサッカーが好き。
こちらの文章は論理的であるとは言えません。
サッカーが好きなのは男性だけではありません。
女性でもサッカーが好きな人は当然います。
しかしそれを無視して「男だからサッカーが好きだ」と言い切っている。
これだけでは根拠が不十分だし、自己満足的な文章です。
このような一方的な文章では読者に不審がられるだけで、読者はこのような文章を見つければ即座に離脱してしまうことでしょう。
もし今の例文を言い換えるとしたら、
私はサッカーが好きな一人の男だ。小学生からサッカー部に所属しており、サッカーが昔から得意だった。サッカーをしている時は夢中になれたし、サッカーのことを考えると幸せになれた。サッカーに関しての情熱は誰にも負けない自信がある。
ここまで補足説明を加えることで、初めて「サッカーが好きだ」という情報を読者に伝えることができるのです。
なので論理的な文章とは、読者を置き去りにしない、一つ一つ丁寧に説明されている上で、その説明が理にかなっている文章だと言えるかもしれません。
つまり小学生や中学生、ひいては社会人や高齢者、どのような読者層にも、その内容が理解できるような丁寧に説明されている文章。
文章力のある人は必ずこのことを意識して文を書いています。
その内容をどんなことがあっても読者に伝えることができる力量が備わっているとも言えるかもしれませんね。
伝えたいことがあって、それが伝わる、明確化されている文章
そもそも冒頭でも述べた通り、文章は「自分の思っていることを読み手に伝えるため」に用いられる手段です。
そこにわかりやすいだったり、オシャレだったり、読みやすいといったテクニックが重なって良い文章となります。
なので大元となる書き手による「伝えたいこと」。
これがあって初めて文章は成り立つし、それがなければ文章を書く必要はありません。
そんな中、良い文章というのはそんな書き手による「伝えたいこと」。
これがより明確化されていること、つまりはその文章の言わんとしていることがわかりやすいことが条件として挙げられます。
要するに読み手が簡単にその文章の意図を汲み取れる構成になっているかどうかが重要なのです。
文章はただ意味もなく書けばいいというものではありません。
書き手による「伝えたいこと」があって初めて文章だし、その文章を読んでくれる読者のために意図をわかりやすくしている文章、これが良い文章です。
主語と述語の関係性が守られている文章
かなり初歩的な話になりますが、主語と述語の関係性が守られている文章は良い文章です。
簡単なこととわかっていても、この関係性が破綻している文章は割と多かったりします。
例えば、以下の悪文をご覧ください。
- 「私の目標は、コストの削減をしたいです」
- 「私の夢は宇宙に行きたいです」
- 「私は図書館でマンガや雑誌を読むのが趣味です」
- 「ぼくの夢は宇宙飛行士になってロケットにのって宇宙を飛びます」
どれも主語はわかりやすくても述語の部分の表現がおかしいですよね。
「私の目標は、コストの削減をしたいです」であれば「私の目標はコストの削減をすることです」と言わなければなりません。
そもそも「〜です。」は助動詞なので、動詞と一緒に使うことで、初めて意味がもたらされます。
なのでこの例で言うと述語の部分を「〜したい」ではなく「〜すること」という動名詞にした上で初めて主語と述語の関係性が担保されるのです。
このように文章は主語があって、述語があることで成り立つわけですが、その関係性が破綻していたり、少しでもズレた表現方法になってしまうことで一気に悪文と化します。
新たな気づき、発見、読んで楽しくなるなどの付加価値を与えてくれる文章
文章は「自分の思っていることを読み手に伝えるため」に用いられる手段です。
書き手の伝えたいことがあって、それが読み手に伝われば文章の役割は一応終えたことになります。
しかし良い文章はさらにそこから新たな気づき、発見、読んで楽しくなるなどの付加価値が与えられる文章のはずです。
ただ読んで意味を理解しただけでは、良い文章とは言えないのです。
一度の拝読で、多くの気づきや発見を与えられる文章を書けるようにしましょう。
例えば部下が上司に残業の状況を報告する文章があったとします。
その際「昨日、一番遅くまで会社に残っていたのは私でした。」これだけで確かに意味は伝わりますが、これではあまりにも簡素的です。
しかしさらにそこから、
「昨日、一番遅くまで会社に残っていたのは私でしたが、就業時間内で終わらせられなかったコラム記事の推敲を行っていました。その中で中学生の女の子が寄せてくれた、大好きだったおばあちゃんに関するコラム記事があったのですが、その内容があまりにも感動的だったので夢中になってしまいました。課長もいつかぜひ読んでみてください。私はどうしてもそれを世に出したいと思い、いろいろ試行錯誤していたら遅い時間になってしまいました。すみません。」
と続ければ、その報告書を読んだ上司は部下の真面目さに対して感心するだろうし、自分もその中学生のコラム記事を読んでみたいと思い、興味をそそられますよね?
一度の拝読で、多くの気づきや興味を得られる文章。
文章は単に伝えるための手段としてだけでなく、良い文章を書ければ読者に多くの経験をさせることができます。
そして読者のその後の行動を操ることも可能なのです。
無駄に書かない、余計なことが書かれていない文章
しかし一方で、無駄なことを延々と書き続けても読者に不快な思いをさせてしまいます。
あくまでも文章は自分の伝えたいことを伝える、必要なことが即座に読み手に伝わることが目的です。
なので文章は短ければ短いほどいいんですね。
その限られた条件の中でわかりやすいだったり、論理的だったり、さまざまな発見をもたらす必要があるのです。
改めて良い文章を書くって難しいんですね。
だからこそ、無駄な文章は省きつつも、多くの発見を得られる文章はすごいのです。
PREP法が用いられている文章
PREP法をご存知ですか?
PREP法(プレップ法)とは、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の略で、ビジネスシーンや日常会話でも利用できる文章構成術のことです。
この順番に沿って文章を書くことで、文章は非常にわかりやすくなります。
例えば以下の例文はPREP法から成るものです。
どうですか?わかりやすいですよね。
このようにPREP法が用いられている文章は良い文章、文章力のある文章だと言えるでしょう。
箇条書きが用いられている文章
また箇条書きも非常に効果的です。
箇条書きは並列関係のあるトピックを文章としてまとめず、ひとつひとつの項目として列挙する書き方のことです。
- パイナップルは黄色
- りんごは赤色
- ぶどうは紫色
少ない文字数で要点のみを簡潔に抜き出すため、相手に情報を伝えやすくなります。
また一目見ただけで内容がわかりやすいのも特徴的です。
読者の負担を軽減できるため、この箇条書きをなるべく活用していきましょう。
表現がわかりやすい、中学生でも理解できる表現が用いられている文章
私の場合、昔から文章で心がけることは中学生でもわかるような表現を用いるということです。
難しい表現を使っている文章は読む人によっては非常に読みづらくなってしまいます。
例えば、
月光が静寂に溶け込む夜、古い書物の独特な香りが漂う書斎で、時の流れに忘れられたような深い思索に耽る。そこは、過去と現在が交錯し、未来への扉がほんの少し開かれる場所。
という文章があったとします。
確かにまるで文豪のような崇高な表現が要所で使われています。
しかしこれではあまり多くの人から共感は得られませんよね。
月の光が差し込む書斎で長いあいだ、一人ぼんやりと考えごとをしていた。昔のことを思い出して、明日からまた頑張ろうと思えた。
このように表現しても意味は伝わるし、より多くの人が共感してくれるはずです。
書き手は常に誰が読んでもわかりやすい文章を心がけるべきです。
文章力がある人と言うのは確かに難しい文章を書けたり、センスのある文章を書くことができるイメージがありますが、本当に文章力があるのであれば、多くの知識量がある中でもできるだけ多くの人に理解してもらえるようになるべく簡単な表現を使って、多くの人に共感してもらえるように努めるべきです。
一文一意が守られている文章
一文一文の文章には筆者の伝えたいことが含まれているべきです。
それがなければ文章を書く意味がありません。
しかし一文の中にいくつも伝えたいこと、意図が含まれていると読者は混乱してしまいます。
以下の例文をご覧ください。
かなり読みにくいと思いませんか?
一つの文章に多くの情報が含まれています。
にもかかわらず結局なにを言いたいのかがわからない文章になってしまっています。
これでは読者は筆者がなにを言いたいのかが分かりません。
そして混乱してしまうのです。
今の例文を以下のように言い換えると読みやすくなります。
変に長くするより、文章は短く区切ったほうがわかりやすいです。
それに短い文章にした方が、それぞれの文節に伝えたいことや、自分の感じたことを乗せやすくなります。
文章は伝えたいことがあって、初めて意味があります。
伝えたいことがなければ、文章は書く意味がありません。
そんな伝えたいことを読者に伝えやすくするためには、文章を短くすればいいのです。
センス、文才がある。つまり普通の人では言い得ないことを言い得ている文章
文章は自分の伝えたいことを誰かに伝えるためにあります。
そして、伝えたいことが読者に伝われば文章は十分に役割を果たしたことになります。
文章の目的はこれだけなので、文章の正体は非常にシンプルなんですね。
しかし文章家、ライターであれば仮に目的のない文章、伝えることが備わっていない文章、無機質な文章だとしても、そこに意味や色合いを持たせることも重要な仕事になります。
例えば、
こんな文章はある特定の人。
例えば有名人のファンだったり書き手の友人や親族がでない限り、このような文章を読んだところでなんのメリットもありません。
しかし、
このような文章だったら、仮にどこの人だかわからなくても親近感を持てますよね。
また、日本語は非常に美しいもので、単なる単語もさまざまな美しい言い方ができたりします。
例えば、
- 黄昏(たそがれ)
- 撫子(なでしこ)
- 恋衣(こいごろも)
- 心化粧(こころげしょう)
このような日本語があります。
単に彼は海をぼーっと見ていた、というより彼は海を見ながら黄昏ていた。と表現した方が情緒的ですよね。
無機質な文章に命が吹き込まれるかのようです。
文章は書き方一つで、読んでいる人間を楽しませたり、喜ばせたりすることができます。
文章力のある人間はこうした工夫を行い、魅力的な文章を書き上げているんですね。
文章力を高めるおすすめなトレーニング法
例えば今最後に述べたセンスのある文章、情緒的な文章を書くためには多くの語彙を知っている必要があります。
また論理的な構成で誰が読んでも理解できるような文章を書けと言われても、そもそも自分がまず論理的な思考ができたり、物事を筋道立てて考えられる思考がなければできません。
しかしそれができるようになるためには、当然トレーニングが必要です。
私も今でこそ、このように少しはマシな文章を書けるようになりましたが当時は100文字すら書くことができませんでした。
論理的思考がどういったものなのか?物事を筋道立てて考えるとはどういうことなのか?そういったことすら分からなかったのです。
良い文章を書くためには、文章力を鍛える必要があります。
そして良い文章とはどういうものなのか?をきちんと自分の頭で理解する必要があるのです。
ここでは文章力を鍛える方法についてお伝えします。
- 多くの文章を読む
- 上手だと思った作家やブロガー、ライターの文章の型を真似る
- 書きたい内容に関する情報を収集する、インプット
- とにかく毎日書く、たくさん書く、SNSやブログでアウトプット
多くの文章を読む
文章力を高めるためには、まずは良い文章とたくさん出会うことが大切です。
そもそも文章力が高い文章とはどういうものなのかを知らなければ文章は始まりません。
幸いなことに日本にはたくさんの文豪が存在します。
今ももちろんですけど、昔から本当に優れた作家が存在しました。
- 夏目漱石
- 池波正太郎
- 太宰治
- 芥川龍之介
- 宮沢賢治
- 三島由紀夫
あげだすとキリがないですね。
もちろん日本だけでなく海外の作家の作品を読んでもらってもいいと思います。
そこに広がる雄大なる文章家の世界。
美しい日本語。
どの作家の作品もあなたにきっと素晴らしい世界と、素晴らしい文章表現を示してくれるはずです。
文章家で大成するには、まずは多くの優れた文章を読み、文豪の世界に触れることです。
そして文章を好きになることです。
そうやってみんな文章家になっていくのです。
上手だと思った作家やブロガー、ライターの文章の型を真似る
例えばあなたがブログで稼ぎたいから文章力を高めたいというのであれば、すでに稼いでいるブロガーやライターの文章の型を参考にすることもおすすめです。
当然好きな文豪の文章を真似るでもいいです。
あのブロガーの、この部分の言い回しが好きだなぁと思えば真似して同じような表現を使ってみたり。
ある作家の小説を読んでいて、この部分の表現が素敵だなぁと思えば、それも真似てみたり。
ブロガーであればセールスライティングが優れてる人もいるし、文豪であれば一般人ではとても想像できないような文章表現を用いている場合もあります。
なんならBOOKOFFなどに行って100円の小説を購入してみてください。
どんな書籍を選ぼうが、彼らは非常に文章力が巧みです。
まずは書籍を手に取って読んでみる。
そしてさまざまに卓越した文章表現に触れて真似てみる。
そうやって、自分の文章に同化させていくのです。
書きたい内容に関する情報を収集する、インプット
再三申し上げている通り、文章は自分の伝えたいことがあって初めて成り立ちます。
伝えたいことがなければ文章は書く必要がありません。
逆に自分に伝えたいことがあれば、スラスラ文章を書くことができます。
筆が滑らかに進んでいきます。
それではその伝えたいことを自分にどのように準備すればいいのか?
そこでインプットです。
例えば今あなたが仮想通貨について書けと言われたらどうしますか?
予備知識があれば、ほんのりとは書くことができるでしょうが、ほとんどの人が書くことに苦労するはずです。
そもそも仮想通貨についての何を書けばいいのか?ということが全く分からないはずです。
しかし仮想通貨についての本を一冊でも読めば、仮想通貨に関する味噌がわかります。
仕組みがわかります。メリットやデメリット。そういったこともわかります。
自分に仮想通貨に関する知識量が蓄えられ、伝えたいことが溢れていきます。
そして仮想通貨おける、さまざまな局面がわかるようになるのです。
すると初めは「仮想通貨について」という抽象なテーマで何をどう書いていいか分からなかったにも関わらず、「仮想通貨について」書くことができるようになります。
インプットはとても大切です。
まず知識量が増え、伝えたいことが溢れます。
そしてそのコンテンツについてさまざまな局面を知ることができるので、仮に大きすぎるテーマだとしても切り口を分けることによってその正体を文章を持って暴けるようになるのです。
とにかく毎日書く、たくさん書く、SNSやブログでアウトプット
しかしインプットばかりしていても文章は上手くなりません。
アウトプットも同時に行いましょう。
どちらもとても大切だからです。
文章を書く際は、自分の文章の型を知っているだけで、あるいは持っているだけで本当に書きやすくなります。
その自分の文章の型を構築するためには、やはり何度も何度も書く必要があります。
またさまざまジャンルについて書くことでより定着していきます。
また不思議と、何度も何度も書いているとそれまでとてもできなかった文章表現ができるようになります。
これは、インプットの段階で知った綺麗な文章表現や、作家たちの文章の構成をアウトプットしていくことで本当の意味で身についているからだと思うのです。
昔から誰かに教えることで初めて自分のものになると言われております。
知識として知っているだけでは、本当の意味で身についていないんですね。
それを形にできて初めて自分のものになるのです。
文章も同じです。
その文章を自然とかけて初めて自分の文章になるのです。
そのためにもさまざまな文章を何度も書くようにしましょう。
おすすめなアウトプット方法はSNSとブログです。
特にブログはうまくいけば自分が寝ている間にも収益を生み出してくれるので、大変おすすめです。
文章力を高めたい人におすすめな文章術に関する書籍
文章力を高めたいのであれば、文章力に関する書籍を読むこともおすすめです。
最後にここでは文章力を高めたい人におすすめな文章術に関する書籍をご紹介したいと思います。
書籍編
まずは書籍編からです。
私は何冊もこの文章術に関する書籍を読んできました。
そして文章力を高めていきました。
ここでは挙げているのは本当は教えてくないものです。
みんなが読んでしまうと、私は稼げなくなってしまうので世に出てほしくないものです。
- 書くのがしんどい
- 20歳の自分に受けさせたい文章講義
- 新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング
書くのがしんどい
私のバイブルです。
この書籍に本当に救われました。
書くことはどういうことなのか?ということを私はこの書籍で知りました。
この本を読むと書けないという文章家において最も耐え難い痛みを解消することができます。
20歳の自分に受けさせたい文章講義
この「20歳の自分に受けさせたい文章講義」は文章とは何か?魅力的な文章を書かなければいけない理由とは何か?こういった文章の「根幹」に触れたような作品です。
例えば今後AIが我々人間の仕事を台頭していくと言われております。
そんな時、どうすれば我々、特に書き物を生業にしている人間はAIに立ち向かっていけるか?そう言ったこれからのヒントも隠されている一冊です。
こちらも本当に出会えて良かったと思っている文章術の本です。
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング
こちらでは文法の使い分け、ライティングの型、物事を例えるときの表現の工夫などをより実践的に解説しております。
文章界で第一人者の唐木元さん監修ということで、どのフェーズも非常にわかりやすく、肝となる部分のみを抜粋し紹介してくれております。
困った時には本書をひらけば、そのわからないことを解決できるようになっており、文章バイブルといった使い方ができると思いますね。
横に一冊置いておけば、アイデアに困ることもないですし、筆を書く手が止まるといった心配もないと思います。
文章力のトレーニングができるドリル、問題集編
続いては文章力のトレーニングができるドリル、問題集編です。
このドリルというのは特に小中学生、および高校生のこれから文章を長い時間をかけて学んでいきたいという人におすすめですね。
ここではいくつか紹介したいと思います。
- はじめての作文力ドリル 小学高学年用
- ふくしま式200字メソッド「書く力」が身につく問題集[小学生版]
- 作文力で合格! 公立中高一貫校 適性検査対策問題集
はじめての作文力ドリル 小学高学年用
クイズのような問題がたくさん収録されています。
まちがえやすい書きことばの問題から、自分のことばで書くための発想・構成の練習までカバーしているので文章力を磨くためにはうってつけの一冊です。
ふくしま式200字メソッド「書く力」が身につく問題集[小学生版]
書籍ではたった1つの型を大切にしようと説かれています。
それさえあればどんな文章も自由自在に書けるというのです。
それはぜひ買ってからのお楽しみというわけですね。
全国の親・教師から絶大な支持を集めている国語指導のカリスマが、「文章力」をマスターする方法をステップ形式で徹底伝授した非常におすすめな一冊です。
作文力で合格! 公立中高一貫校 適性検査対策問題集
過去の適性検査とオリジナル問題から、検査によく出る21テーマを厳選した一冊です。
より実践的な書籍で、この問題集を解くだけで文章力は格段に飛躍します。
実際に子ども(合格者や小学6年生)が書いた作文を使って解説しているので参考にしやすいのも特徴です。
この1冊を解けば、作文問題で求められる読解力、思考力、構成力、表現力などが身につきます。
特に受検を考える6年生向けの一冊です。
文章力とはに関する疑問
- 文章力がある人の特徴は?
-
- 伝えたいメッセージを明確化できる能力がある
- 文章全体に目を配って整えられる。
- 場合によっては、図表も利用できる。
- 文法の誤りや誤字脱字が少ない。
- 文章力がない人の特徴は?
-
- 文章が長い
- 難しい言葉や専門用語が多い
- 話が二転三転する
- 「こそあど言葉」が多い
- 説明が不足している
- 結論がはっきりしていない
- 文章力にはどんな種類がありますか?
-
文章力とは、「伝えたい相手に伝えたいことが届く文章」を書く力。 一つの具体的な能力として定義するのは難しい。 論理力、俯瞰力、注意力、表現力・語彙力、想像力、発想力など、文章力の要素として考えられる能力はたくさんある。
文章力を鍛えることで未来は変わる
文章力があれば人生は変わります。
どう変わるのか?
例えば文章力があればブログなどで、稼ぐことができるようになり、会社に属さずとも生活できるようになります。
また例えば会社などで、文章力があることによって、プレゼンの資料作り、企画の提案、営業。
こういった作業を論理的にこなすことができるようになります。
それは文章力があることによって、論理的な思考ができるようになったからです。
例えば来年度の予算について話合う機会があったとします。
あなたは会社の上司に来年度、自分が使いたい6000万円という予算について話すとしますね。
論理的な思考ができるようになると、第三者に納得してもらえるように物事を筋道立てて話すことができるようになるのです。
例えばある目標があって、そのためにはこういったツールが必要だし、広告費用にこのくらいお金をかけたい。また前年度の予算と実績を比べてみて、来年は前年度の予算に1000万プラスすることでその目標の実現はこれくらい近づく。その目標が達成されれば会社にはこのくらいの利益が見込める。
こんな論理的思考力が備われば物事を一つに繋げることができるのです。
つまり物事の解決策がわかるのです。
文章力とは本当に凄まじいのです。
人間にとって最も重要な力なんです。
しかも文章とは結局は「何を言うのか?」ではなく「誰がいうのか?」という根本的な属性がありますから、AIや第三者に脅かされることなく発信していけるのです。
それはつまり文章によって人は生かされている。
文章があれば人は違いを生み出していけるので、どこでも生きていけるということでもあるのです。
この記事ではそんな文章の魅力について、ほんの触りしか紹介できていません。
文章力を身につけましょう。
文章は本当に偉大です。
なぜ文章は今も昔もこうしてなくならないのか?なぜ過去の偉人たちが文章に命をかけたか?
なぜ文章を読んだり、アニメを見たりすることでこんなにも感動することがあるのでしょうか?
文章力があれば人生を豊かにできます。
会社に属さずともどこでも生きていけるし、あらゆる物事の解決策がわかります。
長くなりました。
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